◎6月定例月議会(6月15日〜6月29日)
〇一般質問
●みわ議員
・学校給食の無償化に踏み出せ
学校給食の無償化を求めました。給食の重要性、他市での現状、枚方市で小学校給食無償化に必要な金額などを問いました。
みわ:給食の重要性についてどう認識しているか。
担当:給食は、食育の実践の場であり、食を選ぶ力、将来の食生活への基礎をつくる場。同時に、給食は、重要な教材にもなる。
みわ:給食は教育の一環。憲法26条には「義務教育は、これを無償にする」としている。学校給食も無償にすべき。無償化している自治体は?
担当:府下小学校では大阪市など6市町村。今年度、実施予定は高槻市。
みわ:枚方市で、小学校の給食を完全無償する場合に必要な経費を聞く。
担当:年間10億円と見込んでいる。
みわ:枚方市の年間予算は、約1500億円。予算の0.7%で実現可能。ぜひ実現に踏み出してほしい。
・ニーズに応える外出支援を求める
「ひらかたポイント」を付与する「高齢者お出かけ推進事業」の改善と、新たな外出支援を要望しました。また、公共交通についても質問しました。
みわ:ひらかたポイントを、高齢者限定でタクシークーポンに変換している。いまの状況を聞く。
担当:昨年は210枚だったが、令和5年は、6月20日時点で295枚交換。すでに昨年度の実績を上回っている現状。
みわ:それだけニーズがある。しかし変換場所は、市役所庁舎だけ。せめて支所で変換できるように。また、寝屋川市の「バス利用促進事業」「乗り合い事業」など、新たな外出支援の検討を。
今後、公共交通の活性化の法律により、法定協議会が設置される。市民公募や傍聴はどうなるのか。
担当:市民委員は「広報7月号」で募集、2名程度。9月末には、第一回の協議会開催。協議会は、傍聴及び、資料の公表は行うものと考えている。
・加齢性難聴にも補聴器購入補助を
加齢性難聴への支援は、今年4月末で、143の自治体が、補聴器購入費補助制度を実施。大阪府下でも3つの自治体で実施。枚方市での実現を迫りました。
みわ:加齢性難聴について、市はどう認識しているか。
担当:難聴によって、人との接触や外出を控えることで、社会参加の機会が減り、認知機能の低下につながる恐れがある。
みわ:難聴を放置することにより、うつ病や認知症の原因になる。また、事故防止のためにも、早期に補聴器を使用することが大事だ。枚方市の支援はどうか。
担当:補聴器購入助成は、障害のある手帳保持者のみ。加齢性難聴への補助は、総合かつ慎重な検討が必要。
みわ:泉大津市では、50歳以上を対象に、市民税非課税・生活保護世帯には2分の1の助成、上限5万円。市民税課税世帯には4分の1の助成、上限2万5千円の補助制度が始まっている。前向きな検討を。
・利用者の声を聞き、よりよいスケボー場建設を
みわ議員は、23年前に「安心してスケートボードのできる施設の設置に関する請願」を提出した一人。全会一致で可決され、今年度、王仁公園に建設されます。利用者とともに発展する施設へと要望しました。
みわ今後のスケジュールは?
担当:現在、設計委託業務の契約を締結し、今年度末の完成にむけて、工事発注を行う。
みわ:利用者アンケートにも取り組まれた。どのような施設にしていくのか。
担当:初心者にも利用しやすい施設にする。6月28日には、市内スポーツ店関係者や利用者などと意見交換会を行う予定。
みわ:王仁公園のスケボー場が、利用者のみなさんとともに発展するような施設に。また、小学生、中学生も多い。河川敷や山田池公園など、自転車で行ける場所に、さらなる設置を。
●松岡議員
・国保の統一化やめよ
保険証廃止は延期・中止を求めよ
松岡:国保保険料決定通知書発送後、6月14日からの3日間で保険料に関する送付相談などで千人以上が来庁されている。国保は黒字が続いており7億円の基金もある。府への統一後は、一般会計からの繰入も、独自減免も出来なくなると言われてきたが、自治体独自の一般会計の繰り入れや、基金を活用した減免や保険料抑制について、国はどのように示しているのか。
担当:国から示されているものはない。
松岡:法律上は問題なく減面などができるということだ。大阪府は 厳しく独自の減免なども禁止する国保統一化を市町村に求めているが、全国でこんなに厳しい統一化は大阪だけだ。 市民の暮らしは厳しい。枚方市がしないと言えば統一化にならない。いかがか。
担当:令和6年度の保険料統一化を目 指している。この方針に基づき、円滑な国保運営に努めていく。
松岡:国保の運営が円滑であればそれ でよいとはならない。法律でもない、 府の国保方針にどこまで縛られ続ける のか理解できない。引き続き独自の減免など継続するよう求める。
松岡:保険証とマイナカードの一体化 はトラブルが続き社会問題となっている。自治体が別人のカードを交付したミスも起きている。市は把握をしているのか、また、市のマイナ保険証の導入に関しての課題認識を聞く。
担当:トラブルは確認していない。国 も逐次対応策に取組んでいる。
松岡:世論調査でも72%の人が保険証 廃止の延期や撤回を求めている。市長会を通して、保険証との一体化は「停止」或いは「中止」を求めて頂きたい。市長いかがか。
担当:保険者として、マイナ保険証の メリットを享受してもらえるよう取組む。
松岡:来年保険証を廃止すれば混乱は 必至であり、まずは立ち止まるべきだ。
・保育施設 国の方針に基づき実施監査を
安心して預けられる保育所として、保育運営が適切に行われているのか実地の監査が必要です。国は、規制緩和を狙っていました。一方、枚方市は毎年実施の国の方針に基づかず、原則3年に一回の監査方針をこれまでも示してきたため、今回、改正された国の監査方針の確認をしました。
松岡:この4月からの実地監査の改正はどうなったか。
担当:児童福祉法施行令が今年の4月1日に一部改正された。実地による監査を原則と維持しつつ、天災などやむを得ない場合や、前年度の実地監査で、適正な運営が確保されている場合には、例外的に実地によらない監査を行うことができるとされた。
松岡:今回の改正で、実地監査を見送ることができるのは、前年度に適正な運営が確保されている場合とされた。監査方針は原則3年に1回とし、施設設置初年度は実地監査を不要とした市の監査方針は、見直しをするよう強く改善を求める。
・地元店舗の支援を
地元老舗店舗の閉店が相次ぐ問題に対し、市の考えを質し、他市事例等を示し改善策の実施を求めました。
松岡:コロナ禍・物価高騰の影響や、楠葉や光善寺では、公共工事によって地元で評判だった店が閉店した。高崎市では、店舗などの改装に活用できるリニューアル費用助成を実施し、活用が多い。個人事業主の支援は、新たな商店街を生み、事業承継者が見つかるきっかけ、商店街の活性化にもつながると考える。低い予算執行率の商店街補助金制度は見直すべきではないか。
担当:10万円の小規模事業者支援や、事業者相談、制度の案内もしている。商店街等活性化促進事業補助金は、必要な見直しをしてきた。今後も充実に努める。
松岡:商店街補助金は予算執行率が低く、地域の名店を失うことに手を打てていない。改善に努めて頂きたい。
●つつみ議員
・利用団体への支援と空調設備の抜本的な改修を…ラポールひらかた
つつみ:「ラポールひらかた」は、空調設備等が停止しているために温水プールが休業しており、貸室についてもエアコンが効かない状況が続いている。
現在の設備の状況と今後の予定について伺う。
担当:空調設備や温水プールの熱源として利用している高度処理水の送水ポンプが故障で、冷暖房機能が停止する状況となり、市民の皆様に多大なるご迷惑をおかけし申し訳なく思っている。
現在修繕対応中の送水ポンプは、令和5年9月頃に入替作業を実施できる予定。
つつみ:施設を利用している方々は、他施設を利用するなどの対策を考えているが「ラポールひらかた」に比べると、どの施設も利用料が高額となる。利用団体の福祉活動を継続するために、市が別の施設の利用料を負担することや、代替施設を用意するなどといった支援も必要と考えるが見解を伺う。
担当:市が代替施設等の利用料を負担することは困難であるため、登録福祉団体には、開催時期の変更等により、活動を継続していただくようお願いしている。
つつみ:障害者支援をしている団体やひきこもり支援をされている団体の方からも部屋代が高くなると活動に支障が出るといった意見を伺っている。対応を検討するべき。安定的な施設運営ができるよう、抜本的な施設改修などが必要だと考えるが、市の見解を伺う。
担当:開設から25年を迎え、送水ポンプだけでなく、送水管からの漏水や熱交換器の老朽化などの課題が出ている。今年度、熱源システムの改修にあたり、最もふさわしい改修方法について、専門的な見地から検討・整理する。
つつみ:枚方市内の公共施設の中には老朽化している施設も多い。駅前開発より、こうした施設の改修をしっかり進めていくべき。
・市駅周辺再整備説明会では市長が直接対応を
つつみ:枚方市駅周辺再整備について、これまで市民説明会の開催を求めてきたが、7月に9か所で説明会を行うという事だ。申し込みはファックス・メール・はがきでとなっているが、はがきは市民に負担をかける。公共施設に申し込み用紙を置くなどの工夫をするべき。
説明会は市長も出席とのことだが、市民からの質問にも市長が直接答えるのか。
市長:私自身の言葉で直接市民の皆様との対話を中心に行いたいと考えている。なお、詳細な内容は職員から説明させる場合がある。
・私道の整備 市民の安全を最優先に
つつみ:これまでは、それほど車が通る道でなかった私道も、住宅開発が行われると、車の通行台数が増え、道路のひび割れが広がったり、水路が古くなったことで破損したなどの声が上がっている。
私道の補修について、市は現在どのような対応をしているのか。
担当:所有権に基づく管理義務の下、所有者が維持管理や補修工事を行う必要がある。
一方、私道であっても事故を防止するための緊急措置として、職員が直営で補修を行う場合もある。
つつみ:私道はあくまで個人の財産であり、判断は難しいが、市民の生活に支障がないよう、予算も増やし、できる限り要望に応えてほしい。
●広瀬議員
・認知症支援 早期診断など支援の充実を
広瀬:認知症の総合的支援の充実を求めてきた。今年度は、認知症予防のための取り組みとして、「ひらかた脳活教室」(専門家による学びと実践)を身近な場所で開催するとともに、認知機能チェックを行い、リスクが気になる参加者には、大阪精神医療センターと連携して実施している「シニアのための脳力チェック健診」につなげ、必要に応じて医療機関(もの忘れリスク外来)につなげるなど個別支援に取り組むとのことだ。開催場所はどこか、偏りはないのか。
担当:8月から実施する「ひらかた脳活教室」の開催場所は、「枚方市総合文化芸術センター別館」で2教室、「南部生涯学習市民センター」で1教室、11月から実施する教室は、現在検討中だが北部地域での開催を予定。次年度以降は、市内を4つのブロックに分け開催する予定だ。
広瀬:早期発見は大事な取り組みだ、地域格差なく進めていただきたい。
早期診断へ受診のハードルを下げる取り組みとして明石市では認知症診断助成を実施されている。
認知症診断シートを配布し、返送者には500円の図書券がプレゼントされる。疑いのある方には診断可能な医療機関のリストが送られ、診断料が無料となる。認知症とわかった方にはGPSの利用料1年分、またはタクシー利用券6,000円分を渡し、本人とともに家族支援を実施している。
本市でも、さらに早期診断を啓発し、気軽にチェックし、診断につなげる支援の充実に取り組んでほしい。
担当:早期に発見し、適切な対処をすることで、その進行を遅らせたり、その人らしい充実した暮らしを続けることができたりする可能性が高まることから、ご自身でできる「認知症の気づきチェックリスト」が掲載された「認知症ケアパス」の配布や、医師会が作成した動画「認知症が心配な物忘れ」の配信などにより、認知症を早期発見するための周知啓発を実施している。
今後も同様の取り組みを進めるとともに、医療機関との更なる連携手法等について、検討していく。
・支援学校の改善は待ったなし
広瀬:枚方支援学校は過密、過大となり、2020年度から津田中、長尾中、杉中、長尾西中の校区に在住する子どもたちは交野支援学校の四条畷分校に通うことになった。しかし、ここでも教室が不足し体育館の更衣室まで教室にせざるを得ないなど改善が早急に求められる。市内にもう1ヵ所、支援学校が必要ではないか。
担当:支援学校の配置は、大阪府教育庁において検討いただくべきことだ。
広瀬:枚方東部の子どもたちは市内の枚方支援がいっぱいだということで四条畷分校に通われている。その環境改善を市として求めていただきたい。
市長:枚方市支援教育充実審議会の議論も踏まえ、障害のある児童生徒の進路選択のさらなる拡充が図られるよう、引き続き大阪府教育庁に要望していく。
広瀬:審議会待ちにせず対応を。
・不登校支援の拠点 増設を
広瀬:必要な全ての学校に、校内に人も空間も備えた校内フリースクールの設置が必要。現在の適応指導教室ルポに小学部と中学部を設け、訪問支援の対象を拡大し、JR沿線エリア、市内4か所程度の設置をすすめることが必要と考える。併せて、ルポやフリースクール、学校への通学サポートの導入、フリースクール利用者への経済的支援も必要、更なる支援の充実について、教育長の見解を聞く。
教育長:不登校児童・生徒への支援は大きな課題であり、仮に不登校となったとしても学びたいと思った時に多様な学びにつながることができるよう、多様な教育機会の確保に努める。