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定例市会報告

12月議会前委員協議会

 12月議会前の委員協議会が開かれました。
 各協議会での質疑内容を紹介します。

〇総務委員協議会(松岡議員)

・緊急事態宣言解除となった今こそ住民説明会を…駅前再整備

 B街区の市駅北口駅前広場や、駅前行政サービスコーナーの検討状況について、報告がありました。
 松岡議員は、駅前再開発基本計画(全体計画)について、コロナを理由にして一度も説明会が開催されていない、コロナ感染が落ちついている今、説明会の開催が必要ではないか求めましたが、担当課長は「ホームページや広報ひらかたへの掲載、地元への説明など情報発信をしていく」と答弁。地元説明以外は、広報ひらかた等での掲載しか考えていないようです。また、唯一実施可能としてきた出前講座についても、この間行ったのは、1回だけだということも明らかになりました。
 松岡議員が「今回の計画図(案)は、協議会終了後すぐに、公開されるのか」という問いに、「時期をみて、公表する」と答が返ってきました。
 実施設計を策定している今だからこそ、説明会を開いて、市民意見を聞くべきだと求めました。
 今回の報告では、北ロータリー(上図)については、現行よりも約2千u拡大をし、ラポール枚方前交差点の右折渋滞の解消を図るため、関西外大・コマツ・藤阪・長尾行方面のバスを、市駅高架下を通るよう変更を行います。また、一般車両とタクシー専用のロータリーを設置する予定です。
 松岡議員は、南・北両方の駅前ロータリーを一体的に機能を判断することが必要と、南側の図面の提示をもとめましたが、国が示す駅前広場の指針に基づくものだと繰返しの答弁に終始しました。
 駅前行政サービス内の5階図書館は、氷室図書館分室よりも狭い計画です。蔵書数や、本を静かに読める場所があるのかという質問にも検討中としか答えられませんでした。
 このほかにも、保健センターのベビーカー置場の位置や、駅前行政サービスの駐車場料金などをたずねたものの、どれも、検討中との答えです。
 必要な機能や面積の詳細検討よりも、建設行為が先行している状況です。
 また、エスカレーターは5階までとなっていることや、相談の待合ロビーが出入口を使っていること等などについても、改善をもとめました。

〇教育・子育て委員協議会(のぐち議員)

・禁野小学校配置図案、プールはなく体育館・留守家庭児童会室合築校舎
 新しい学校は、子ども・保護者の声を聞いて進めよ

 禁野小学校(高陵小学校と中宮北小学校統合校)における「新しい学校づくり」(案)が報告されました。
 基本的な施設づくりの方向性が示されていますが、その中に「プールは、設置しない」とあり、その根拠として「市立小学校の水泳授業における民間活力の活用についてー 基本的な考え方 (案)」が資料として添付されていました。
 のぐち議員は、この案をもとに禁野小学校にプールを設置しないとしているが、決定されたのか問いました。
 担当課長は、学校の水泳授業について「民間活力の活用に取り組む」旨を明記した計画をもとに教育委員会での審議・検討を重ねたうえで、都市経営会議で決定したと答えました。
 のぐち議員は「山田小学校で予定していた民間スイミングスクール活用の試行もコロナ禍で実施できず、その検証も計画も示されていない。この案自体を案件として協議すべきだ」と一方的な進め方を批判しました。
 教室棟、管理棟を一つにして、体育館・留守家庭児童会室も校舎内に設置する、プールを設置しないということを学校・PTA・地域で構成する新しい学校づくり協議会や子ども・保護者に意見を聞いたのか問いました。
 課長は、施設概要等は、教育委員会の方針決定後、説明会等で地域や保護者に情報発信を行う予定だと応じました。
 のぐち議員は「避難所となる体育館は1階に持ってくると思われるが、これまで1階に配置している職員室、1年生の教室、支援学級などは1階に配置できるのか、留守家庭児童会室を校舎内に設置するということについては初めて聞くが、そのメリットデメリットは?」と問いました。
 担当課長は、学校施設で1階に必要な施設は集約し、効率的・効果的な配置を検討していく。留守家庭児童会室は、メリットとして学校と一体的な施設管理を実施できることや、教室との相互利用が可能な施設整備をすることで、限りある学校施設を有効に使用することができると答えました。
 これに対し、子ども・保護者、現場の声を十分聞いて。進めるように強く求めました。

・総合型放課後事業を令和5年度より全校で実施
 安全で豊かな放課後を保障するために正職員化を

 「留守家庭児童会室」と「放課後子ども教室」を一体的に運営し、就学後も保護者が安心して就労できる環境と子どもたちが学校で楽しく安全に過ごせる環境の整備を目的とした総合型放課後事業を令和3年4月より、土曜日及び三季休業期に4か所の小学校に先行導入として実施、その取り組み内容等を踏まえ、令和4年度を準備期間にし、令和5年度から全小学校(44か所)への総合型放課後事業の開始を目指すとして、「総合型放課後事業実施プランの策定に向けて(案)」が示されました。
 のぐち議員は「留守家庭児童会室の職員不足に関しては、任期付短時間勤務職員及び会計年度任用職員という不安定な雇用形態に問題がある。実施には職員の確保が欠かせない。正職員という安定した身分を保障して、雇用を確保すべきではないか」と質問。
 課長は、児童の安全が確保できる体制づくりに、今後も努めて行くというこれまでと変わらない答えでした。
 のぐち議員は、民間委託ではなく、枚方市が責任をもって事業を実施していくためにも正職員が必要だ。この事業は学校教育でなく社会教育であり、責任者も学校以外で設置すべきと求めました。

・子どもに読書を強要するのでなく、読書環境充実の計画に

 第4次枚方市子ども読書活動推進計画(素案)について報告があり、これまでの成果と課題について「一日のうち、読書を全くしない子どもの比率」が@小学6年生で19.9%で4.7%、中学3年生で40.9%で1.1%下げることができたが、全国平均値にまで下げられていない。成果目標を@とAの数字を減少させるとして、そのための計画が報告されました。
 のぐち議員は、子どもに本を読ませるというのではなく、その環境を充実させることが大切だと指摘し、各学校ごとの購入冊数と読書率の推移を問いましたが、集計されていませんでした。
 小学校図書館司書が全校に配置されていない。また必要なタブレットも配布されていないのではないかと問いました。
 館長は、児童生徒と同じ環境のタブレットではないが学校司書用のタブレットを配付していると答えました。
 のぐち議員は、それでは図書室便りのネット配信などができないと改善を求めるとともに、今年度から配置している小学校図書館司書にアンケートを取って状況を把握するよう求めました。そして何よりも子どもたちの興味に応えるために市民一人当たりの図書費を現状の170円から500円に引き上げるなど、図書館の充実が急務だと指摘しました。
 この素案について12月20日までパブリックコメントを実施しています。

〇建設環境委員協議会(広瀬委員長)

・中宮浄水場更新事業、DBO方式で事業者を選定

 中宮浄水場の更新は、平成27年度から基本構想・基本設計に着手し、DBО方式(施設整備と運転の長期委託を一括で行う)を用いた事業者選定を総合評価一般競争入札方式により実施。この度、事業者選定の結果等について報告がありました。
 入札参加者は1者(代表企業メタウォーター株式会社)のみ。審査会は要求水準を満たしていることを確認し、提案はグループが保有するセラミック膜技術を採用した実績に基づくものと落札候補者に選定しました。事業者からは第2浄水場を第1浄水場の更新と合わせて早期廃止する提案が示されており、審査会からは「安定した給水及び浄水水質を欠くことのないよう、あらかじめ想定されるリスクを抽出し、再検証を行うなど、適切に対応」をと求める等の付帯意見がつけられています。事業期間は契約締結後から約25年。(令和9年4月〜令和29年3月 全面運用開始、新第1浄水場含む運転維持管理業務実施)
 事業費は施設整備に約157億5千万円、維持管理委託費約125億8千万で合計約283億円。
 12月定例月議会の補正予算可決後、事業契約を締結します。

〇市民福祉委員協議会(つつみ議員)

・介護予防事業の民間委託より社会教育事業の充実を

 高齢者の社会参加の促進が健康寿命の延伸に必要な介護予防活動の実施者をさらに拡大していくために、成果連動型民間委託契約方式(*)で介護予防事業の民間委託をすすめると報告がありました。
 これまで、枚方市では運動系の自主グループによる活動支援の体制整備や居場所などの通いの場の支援を行ってきましたが、文化的活動を実践する場を増やし、運動が苦手な高齢者の参加を促し、外出の促進をしていくということです。
 つつみ議員は「この委託内容は、成果が上がれば事業費を上乗せして支払うことになるが、成果指標をどういうものにするのか、介護予防の効果をどのように判断していくのか」と質問。
 担当課長は「外出頻度の増加、又生きがいや新たな挑戦意欲が向上するといったことが、介護予防につながる。こうした内容を事業効果の判断の一つとしていきたい」と答えました。成果連動型の委託では、成果をどこに置くのかで、事業費にも影響する。介護保険からの卒業を狙い、介護保険外しを目的としないよう求めました。
 現在、介護予防事業は、自主グループによる体操教室等のほかに、街角デイハウスや地域の福祉委員会、自治会などでも、取り組まれています。 コロナ過で、活動が中止となり、外出の機会が減り認知症の症状がすすんだり、足が悪くなったりした高齢者が多く、こうした取り組みが重要であるということが再認識されました。
 本来なら、現在行われている活動への支援や充実を後押しし、拡充させていることが求められているのに、参加者を増やすために民間に委託するという安易な発想は、高齢者の現状を全く把握していません。
 高齢者の現状を担当課でしっかり把握することとともに、なんでも民間委託をするのでなく、今ある市民活動や生涯学習支援センターとの連携をはかるなど、社会教育事業として行っていくことが必要と強く求めました。

・障がい者への通勤や職場での支援策、利用者目線で対応し充実を

 2020年10月に、重度障がい者の方などに対する就労支援策の拡充が図られ、雇用施策と福祉施策の連携による施策が、市町村の任意事業として位置づけられました。
 これまでは自己負担となっていた、通勤への支援・業務中の支援等を行うという内容です。
 来年1月から実施すると報告がありました。制度の対象は重度訪問介護、同行援護又は、行動援護の支給決定を受けている方で、枚方市に居住されている方で、次のいずれかに該当する方です。
 @民間企業に雇用されている方で、1週間の労働時間が10時間以上の方
 A自営業者の方
 つつみ議員は「この事業を行うにあたって必要となる「支援計画書」の作成にあたって、企業や対象者から相談があった場合、専用の窓口は設けるのか。また、この助成金の支払いによって事業者が雇用時間を引き上げることと確認できた時にも対象となるのか。自営業者の家族が重度障害者で働いている場合はどうなるのか」と質問。
 担当課長は「相談は障害福祉課で受け、サービス計画を作成する計画相談支援事業所や相談支援センターも含めた会議等を行う形になる。また、週の労働時間が10時間以上に引き上げることを目指すと確認できた場合には対象とする。家族就労者であっても対象としていく」と答えました。
 つつみ議員は、支援策の実施にあたっては、障がい者の声を聞き、利用しやすいものになるようにと要望しました。

・ひらかたポイント事業、健康増進に特化し取り組み

 ひらかたポイント事業は、委託期間が今年度で終了することから、2022年4月から、現在の事業者に2年間業務委託をおこない、市民の健康増進に特化した取り組みを進めていくと報告がありました。
 さらなる利用拡大をめざし、タクシークーポンと交換していくことや、マイナポイントなどとの連携による利用拡大、ポイントを公益事業に寄付ができるなどの内容も検討されています。
 つつみ議員は、これまでの事業費に加え、さらに3000万円の委託費用が必要となることから、事業の検証と市民要望の強い交通運賃助成についても検討を行うべきと求めました。

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