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定例市会報告

議会前委員協議会

6月議会まえの各委員協議会は、5月28日〜6月2日まで開かれました。

〇総務委員協議会(松岡議員)

・駅前再開発事業は、庁舎移転前提にすすめるな

 再整備事業について、市民会館跡地などを含むCD街区について、令和4年度の都市計画決定等を目指し、今後の予定(案)が示されました。
 松岡議員は「予定ではC街区の民間活力導入エリアについて、市民からの意見聴取(アンケート・ワークショップ)とあるが、全体市民説明会がコロナで未開催のままだ。市は駅前再開発事業について市民周知ができたと感じているのか」と質しました。
 担当課長は「市民説明会はやむを得ずコロナで中止にしたが、説明動画や貸出DVDを用意するなど対応した。今後も出前講座やSNSなどを通じて、説明を行う」と、答弁。
 これに対し「今後も説明を行うという事は、十分な周知ができていないからだ。ワークショップはするのに、説明会をしないのはおかしい」と指摘。
 ワークショップは、C街区の民間活力導入エリアに対して、幅広く市民のアイディアを聞く。市民公募20名・市内大学学生10名の計30名を募集し、感染対策講じ、2回程度開催。応募者多数の場合は、抽選を行うとしています。
 松岡議員は「2回ではワークショップを行ったとは言えない。また、応募者全員を参加させるべきで、実施方法の工夫が必要」と意見を述べるとともに「ワークショップで出た意見はどう反映するつもりなのか」と質問。
 担当課長は「実施するアンケート結果や、議会の意見も含め、CD街区の有用活用の考え方(案)をまとめる」と答えました。
 コロナで今後もワークショップが開催できるのかはわからない状況ですが、市は「ワークショップが未実施でも、その時の状況で判断する」としました。
 このままでは、全体説明会なしに、庁舎移転を前提に、市民の意見はアンケートのみで、CD街区の都市計画が作られるおそれがあります。
 松岡議員は「B街区の時は、民有地だからと市民説明会を行わないまま進めてきたが、C街区の持ち主は市民だ。住民説明会の各地域開催をし、住民の意見を反映できるよう双方向の議論を続けていくことは最低条件だ。改善を」と求めました。
 続いて、松岡議員は財政課題について「2月の 協議会では、市財政や国の財政対策などを踏まえて開発事業の財政シミュレーションを作成したと言われたが、当時国は今年度の見通しを「X字回復」としており、この前提が崩れている。市の見解を」と質しました。
 担当課長は「市は、制度変更や、情勢を反映させた見通しを作成している。現状は、コロナの影響が不透明。引き続き見極める」と答えました。
 松岡議員は「1〜3月の国内総生産のマイナス幅は最悪。全国的にも、開発事業は、中止・延期・縮小のなか、枚方市でも説明会も計画通りになっておらず、市民も何故コロナ禍の中で進めなければならないのか理由がわからない状況だ。(開発計画の見直しを含めて)適切な判断を」と強く求めました。

〇教育子育て委員協議会(のぐち議員)

・子どもの意見を聞かず、保護者・地域の意見を無視する統合は認められない

 高陵・中宮北小学校の統合による新しい学校づくりについて、左表の.実施時期等の説明、高陵・中宮北小学校の統合による新しい学校づくりについて(素案)などが報告されました。
 のぐち議員は、この間、どのように説明をしてきたのか。また、統合の必要性を感じていない保護者に対してどのように理解を求める努力をしてきたのか問いましたが、協議を重ね、意見を求めてきましたという不十分な答弁でした。
 「防災拠点となる学校」「地域の活動拠点となる学校」とあるが現中宮北小学校区の住民はどこになるのか、問いました。
 担当課長は中宮北小学校区の住民の防災拠点及び活動拠点となる学校は、高陵小校区の住民とともに令和8年度までは中宮北小学校敷地に、それ以降は高陵小学校敷地となると答えました。
 「中宮北校区はコミュニティ活動の継続維持、集会室防災資機材倉庫及び災害用備蓄品倉庫等の十分な部屋等スペースを中宮北小学校跡地で確保という要望を条件に統合に賛成するとしている。今の答弁では要望に応えないので、つまり統合に賛成できないことになる」と指摘しました。
 担当課長は跡地活用は今後検討するという答弁でした。
 のぐち議員は「アンケートでも保護者は早急に進めなければならないとは考えていない。この保護者の意見を尊重すべきではないか」と問い、担当課長は「予定通り学校統合を進める」と答弁。
 のぐち議員は、保護者の声を聞かず、地域要望にも応えず、主役である子ども意見を聞いていないこのような強引な進め方の統合はやめるべきだと指摘しました。

・臨時保育室ではなく認可保育所の設置を

 通年での待機児童解消に向けて、年度途中の転入や育児休業明けの保育ニーズに対応するため、3月末に閉園したさだ西幼稚園を改修し、保育所等への入所までの間、一時的に利用できる「臨時保育室」(待機児童用保育室)を令和3年秋に開設すると報告がありました。
 のぐち議員は、本来申し込んでいる保育所に入れることが決まったら退室することになり、子どもに「環境の変化」という大きな負担をかけることになる。
 子ども未来部長は、今後の待機児童対策を進めるにあたっても、「子どもの豊かな育ち」の視点を大切にしながら、保護者のニーズの把握に努め、取り組んでいくと答えました。
 のぐち議員は、子どもの成長、発達を保障するための認可保育所増設で「通年のゼロ」を目指すように転換すべきと要望しました。

・幼稚園給食をモデル実施…希望者全員を対象にすべき

 2019年4月から公立幼稚園6園において3歳児保育を実施する中で主に就労されている保護者から給食の要望が出され、「枚方幼稚園と田口山幼稚園をモデル園でモデル的に実施する。給食は「選択制」にて実施し、1か月単位とし、食数の上限は各園35食、公立保育所で調理した給食を公立幼稚園に搬送する。他の4園(さだ、香里、高陵、樟葉)は、モデル 実施 により明らかになった課題を検証した上で、必要な 施設改修 等を 行い、 順次 実施する」としています。
 のぐち議員は、上限を35食とした理由が施設面、搬送上の問題ということから、給食の子とお弁当の子と別れるというのは教育上、また集団保育の上でも好ましくない。希望者全員に実施できるようにすべきと求めました。

〇市民福祉委員協議会(つつみ議員)

・新型コロナのワクチン接種 全庁挙げて取り組みを

 新型コロナのワクチン接種については、5月7日に第1回目の予約が行われましたが、8万回分のワクチンに対して、約11万人の予約をおこなったために、大混乱となりました。
 協議会では、6月3日の2回目の予約についてと、今後のワクチン接種の取り組みについて、報告がありました。
 2回目の予約では、共産党議員団が要望したコールセンターの増設や、予約サポートセンターの増設などが追加されました。
 つつみ議員は「今回のワクチン接種予約の混乱は予想できたのではないか。しっかり検討してから取り組むべきだったと思う。ワクチン対策室ができ、接種の会場整備、予約などのすべてを担当しているが、こうした内容を検討する場合は、どのような体制で行っているのか」問いました。
 担当課長は「初めての経験であるとはいえ、予約の際に市民の皆様を混乱させてしまったことについては申し訳ない。業務の方針等については、新型コロナ対策本部で確認している」と答えました。
 高齢者のワクチン接種について、政府が全国の市区町村を対象に終了時期の見通しを調査したところ、全体の86パーセントに当たる1490の自治体が7月末までに終えられると回答。大阪府は、95.3%の自治体が7月末までに終えられると回答しています。
 この調査に対してどう回答したのか質問したところ、担当課は、本市では高齢者の接種率を大阪府のアンケートに基づき7割と見込み、7月末には終えられると回答していると答えました。
 つつみ議員は「残り3割にどう対応するのか。ワクチンの接種から取り残される方がいては困る。他の課との連携も図り、全庁挙げて取り組むべき」と副市長に今後の取り組みについて問いました。
 副市長は「6月3日の予約では、300人の応援体制をとっている。市民が安心できるようワクチン接種については全庁で取り組む」と述べました。
 ワクチンの予約ができても接種場所が遠いために、タクシーなどを利用せざるを得ない方も多くタクシー代を補助している自治体もあります。
 この点について「枚方市では、助成について検討されなかったのか」と問いました。
 担当課は「心身の状況により接種会場までの移動が困難な高齢者の方や障害がある方への支援として、タクシーの基本料金の補助や福祉移送サービスのほか、高齢者及び障害者福祉サービスにおける通院等乗降介護などの制度により、既に支援している」と答えましたが、通院の際の福祉サービスをワクチン接種に使えるというだけで、新たな制度は検討されていません。
 つつみ議員は「ワクチン接種のために、通院に必要な分の福祉タクシーなどを使ってしまうことになる。せめて上乗せをするなどの対策をとるべき」と求めました。

・ひらかた権利擁護成年後見センター 市民後見人をサポート

 これまでの成年後見人制度については、専門の相談窓口が明確でないことや制度の利用の手続きの負担感、関連機関の連携が十分でないことなどの課題がありました、
 こうした課題の解決のため「ひらかた権利擁護成年後見人センター」を開設し、相談窓口の充実や手続き支援、制度利用の支援を行う市民後見人をサポートするなど制度の対象となる方の生活を支えます。
 センターの運営は、社会福祉協議会に委託します。
 専門員による相談支援の体制は、社会福祉士など専門員を3人常駐させ、弁護士や司法書士などと連携します。
 つつみ議員は「委託は1年契約ということだが、こうした支援は長期にわたってかかわることが必要となる。
 途中で委託先が変わることの無いようにするべき」と指摘しました。
 センターの設置は、今年8月の予定です。詳細は7月号の広報に掲載されます。
 場所は、ラ・ポールひらかた内です。

〇建設環境委員協議会(広瀬委員長)

・開発事業等の基準を見直し、パブリックコメント実施
 規制緩和で住環境は守れるのか

 開発事業等の基準等の見直しにかかるパブリックコメントの実施については、社会状況の変化に対応した開発指導行政を行っていくため、「枚方市開発事業等の手続等に関する条例」と、これに基づく規則及び基準、及び「(仮称)都市計画法公園条例」の改正骨子を策定し、パブリックコメントを実施します。期間は、 6月4日から24日まで。9月定例月議会に条例改正案を提出の予定です。
 開発手続き条例による改正内容では、問い合わせが多かった葬儀場、ぱちんこ店の建設計画について、中高層建築物にかかる規定と同様に近隣への公開、説明を求めることができるよう対象を拡大します。
 一方、開発者等の責務を見直し、「誠意をもってこれを解決しなければならない」との文言を「誠意をもってその解決に当たらなければならない」に変更します。
 また、手続きの整理としては、@建築基準法による許可等が必要となる場合、建築確認の前の協議(15条協議)とは別に許可申請の前にも協議(16条協議)を必要としていますが、これを一本化する。A開発許可を要しない区画変更等に伴う協議(17条協議)と中高層建築物の建築に伴う協議(18条協議)を順番に行うことになっていますが、同時並行で行えるよう簡素化します。
 加えて、制限対象の整理として、これまでは準工業地域でも日照確保の制限を設けてきましたが、準工業地域は立地適正化計画では居住誘導区域の指定外のため日照確保の制限を廃止します。
 この他、規則や基準の改正でも、多くの改正項目がありますが、手続きの簡略化と規制緩和の内容です。

・公園・市民の森の指定管理選定…今後の公園管理の在り方踏まえ見直し

 王仁公園、香里ケ丘中央公園、中の池公園の有料施設の管理運営は、指定管理者が行っています。来年3月末で期間満了となるため、次期指定管理者を募集します。
 現在、王仁公園のあり方検討が行われており、3年度中に基本方針を策定する予定で、これを受け、令和5年度以降の管理運営手法を検討するため、指定管理期間を1年間としています。
 また、鏡田池緑地(市民の森)も同様の考えで指定期間を1年とします。鏡田池緑地には、花しょうぶ園に代表される水生植物をはじめ、高度な維持管理技術を必要とする多種多様な植物が生育しており、緑化の啓発や促進を行う専門性の高い施設であることから、1年間の指定管理期間では運営が難しいため、公募は行わず京阪ひらかたみどりグループを特定し、指定管理者選定委員会に諮ります。
 王仁公園の再整備にあたり、他の有料施設だけでなく市民の森も含め管理運営を一体に任せることを検討するということです。

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