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定例市会報告

6月定例議会

◎ 委員協議会

 議会前の5月29日〜6月1日、各委員協議会が開催されました。議員団が行った質疑の要旨を報告します。

〇 総務委員協議会(のぐち議員)

枚方市駅周辺再整備及び新庁舎整備…民間主導ではなく市全体を考え、現庁舎活用も検討せよ

 再整備基本計画について民間アドバイザー等からの意見を踏まえた都市機能と土地利用の方向性の検討内容案が報告されました。
 9月議会には、B街区(枚方市駅周辺)のまちづくりで、新庁舎整備にあわせて行政機能の集約について検討する。また庁舎位置については従来の方針である府民センター周辺のD街区と現庁舎があるC街区のどちらにするか比較し、決めていく。
 全体概算事業費、事業手法、新庁舎の機能と規模について報告するとしました。
 のぐち議員は、庁舎の機能と規模について市域全体、支所機能の充実などを含めて検討すべきであり、位置とか規模とか、財政面のことを考えるならば現庁舎が活用できるのかどうか調査すべきと主張。

低入札の契約について公契約制度の必要性を指摘

 公共下水道69工区楠葉雨水貯留管整備工事の入札の執行状況について、「予定価格38億9684万5千円に対し25億円で 淺沼組が落札しているが、『調査基準価格』35億716万円に対し、約12億円も安価になっている。この調査基準価格との乖離があまりにも大きい」と指摘、設計のあり方について問いました。
 また、この事業者が同様の工事で事故を起こしたことを指摘し、低入札の結果、下請け事業者や労働者に影響が出ていないかどうか、市が検査するなどの改善を行い、やはり「公契約制度」が必要だと主張。

新たな市民参加型の文化振興と国際交流協会を

 (仮称)総合文化芸術センター(以下、センター)を指定管理者が管理運営することを前提に公益財団法人枚方市文化国際財団は平成32年度末に解散を想定していると報告。
 「財団には、各文化団体の代表が集まる評議員会があり、市民参加で運営を行っているが、今後どのような形で市民参画の場を継承していくの」と問い、「センターでは、市民総合文化祭の実施など文化団体相互の交流を促進し、市民の活発な文化芸術活動を広くアピールする機会を増やしていきたいと考えている。その実現に当たっては、市と指定管理者、そして市民文化団体の参画が不可欠であり、具体化に向け検討を進めていく」との答弁。
 「かつて枚方市には文化協会があり、それぞれの舞踊やコーラスなどの文化団体が集まり、交流し、枚方全体の文化活動の中心的な役割を果たしていた。センターの指定管理者を公募する方針だが、私どもは一貫して反対してきた。文化振興を指定管理者任せでなく、市民が文化施策に積極的に関与できるような組織体を作るべきだ」と求めました。

〇 文教協議会(広瀬議員)

スポーツ振興に逆行する駐車場の有料化を市が提案

 市のスポーツ施設は指定管理者制度による運営管理が行われていますが、競争性を高めるためとして@利用料金制度の導入、A駐車場を有料化し指定管理者に運営をスポーツ施設と一体で任せるなどを内容とした、関係条例の改正を6月議会に提案。
 利用料金制度とは、施設の利用料金が指定管理者の収入となる仕組みであり、スポーツ施設の使用料は従来の金額と変わりません。
 駐車場の有料化については、最初の一時間は無料、以降は60分300円、利用最大料金800円(左表を参照)を上限として設定し、事業者募集をする予定です。
 事業者は上限を超える料金設定は出来ませんが、駐車料金は事業者の収入となります。
 質疑の中で、利用者の意見聴取の有無を問い、平成27年11月に意見募集を行った際には、有料化すべき等の意見や有料化に反対の意見もあったことが明らかに。
 「公共交通が不便な場所にある施設を有料化するべきではない。プランでも反対意見があったが、利用者、市民の意見を聞くべき」と主張。
 「週4回2時間のトレーニングに通う高齢者の方の場合、上限額の駐車料金を取られることになれば着替えも入れると3時間となり600円かかる。利用料は減免があり100円だが、従来の7倍必要。月額なら4600円もかかる。スポーツの振興というなら駐車場代は無料のままとすべきだ」と再考を求めました。

公立幼稚園を廃止し、認定こども園化

 幼保連携のもと、幼児教育の充実と待機児童の解消を図るため、民営化や統廃合も含めた今後10年間のプランをまとめるとして、 9月議会にはプラン案を示し、10月にパブリックコメント、11月には最終案を示すと報告がありました。
 拙速なスケジュールとなっていることを批判。「結局は待機児童解消にどう幼稚園を活用するのかというプランではないのか。待機児解消は重要だが、幼児教育ビジョンでは公立幼稚園は就学前教育のセンター的役割を果たすと位置付けてきた。公立幼稚園が果たすべき役割について、しっかり踏まえた検討がされるべきだ。
 また、プランの検討は庁内でするというが、それでは議論の中身が全くわからない。審議会に諮り、オープンに議論されるべきだ。当面、5年間の対策案を示すとされているが幼児教育無償化の影響も踏まえた検討も必要で公立幼稚園のニーズも膨らむ可能性もあるのではないか」と指摘。
 さらに「公立幼稚園の定員割れを理由に、統廃合や認定こども園化が検討されているが、枚方市は新制度になって保育料を私立幼稚園と同等に引上げ、強い要望のあった3年保育も実施してこなかった。これでは定員割れが生じて当然だ」とこれまでの教育委員会の対応を強く批判しました。
 また、保育との連携という事で認定こども園化を検討していくならば、公立幼稚園の施設で認定こども園としての運営ができるのか、現場の意見も踏まえてしっかりと検討されるべきだと求めました。

〇 厚生委員協議会(つつみ議員)

 「就学前の教育と保育のあり方に係る一体的・総合的なプラン」の作成について説明がありました。
 将来の幼稚園・保育園のニーズと供給のバランスを見据えた公立施設の整理・集約化を行うもので、平成39年度までの10年間の計画となる予定です。
 「公立保育所民営化計画(中期計画)」にそって行われてきたものであり、平成29年2月に今後の民営化の進め方について示されていた。
 今回は、従来の方針にとらわれずと示されたわけだが、民営化計画の後期計画の具体化についてはどうなるのか。
 また、地域子育て支援拠点と位置付けを残すとした公立保育所7か所についても含めて再考するのか」と質問。
 担当課長は「これまで幼稚園・保育所がそれぞれの方針ですすめてきた。今後は、連携を取りながらこれまでの方針にとらわれず進めていく」と答弁。
 今回のプラン策定では、短期間での検討となり、市民にはパブリックコメントで意見を聞くのみとなっていますが、審議会の議論の中身をしっかり示すように求めました。

〇 環境・建設委員協議会(松岡議員)

 協議会では、先日の文教委員協議会に続いて、今年度で指定期間が切れる、王仁公園・中の池公園・香里ヶ丘中央公園について、来年度の新たな指定管理者公募に向け、駐車場有料化を実施するとともに、今後利用料金制(*)を活用した指定管理者制度に変更すると示されました。(今回は香里ヶ丘中央公園は駐車場有料化は含まれていません)さらに、今後3年をかけて、王仁プールの存廃を検討することも示されました。
 プールの存廃の検討はみち・みどり室が担当であり、検討には市民意見は聞いていくことを質疑の中で確認。「公営プールは社会教育施設だ。なくすべきではない」と主張。

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