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定例市会報告

9月議会

9月定例月議会を前に、各委員協議会が開かれました。順次報告をします。

○総務委員協議会(松岡議員)

・未収金対策の強化について
 債権管理及び回収の一層の適正化を図り、健全な行財政運営を行うという目的で提案予定の、債権回収条例(来年4月実施の予定)の内容について概要説明がありました。
 この条例制定を踏まえて各債権所管課で、業務対応マニュアルを作成するとともに、民間活力の導入についての効果の検証を行っていくとされました。
 松岡議員は、今回の条例名称が「債権『管理』及び『回収』に関する条例」となっていることで、その理由を尋ねるとともに、債権管理の充実についての考え方を質しました。
 条例概要は「とる・切る」のみの内容となっていることから「生活困窮世帯から回収をしても一時的なものであり、市民の生活再建に取り組むことが行政として必要ではないのか」と指摘、他市では、すでに実施されているファイナンシャルプランナーの配置を求めました。
 さらに、条例の目的に、生活困窮者支援が位置づけられていないことについても批判、条例文に生活再建の支援を明確に示すことを求めました。

・市駅周辺整備について
 枚方市駅周辺再整備について、今後の都市計画決定に向けて、平成30年1月〜10月までの契約期間で、必要となる技術提案や、助言を得るための民間事業者の募集を行うとされました。
 10月には、民間事業者(アドバイザー)を選定するための、選定審査会を開催していくということです。また、選定された事業者は、契約期間は、無償で提案・助言を行うということですが、全国事例とされた自治体の無償アドバイザーの手法は、まだ経過途中で、結論が出ていません。民間企業との距離のとり方は慎重を期すべきであり、平成31年1月に実施するという計画策定の説明会は、地元だけでなく、市内何か所かで、実施することを求めました。

○文教委員協議会(つつみ議員)

・中学校給食の全員喫食について
 教育委員会は、現在、選択制で行われている中学校給食について、全員喫食の実施にあたり民間事業者に対して意向調査を行ったと報告がありました。
 共産党議員団は、中学校給食導入時から「全員喫食」の実施を求めると同時に、市が責任を持って「安心・安全な給食」の提供を行うべきであると、民間調理場の活用に反対してきました。
 今回の調査は、全員喫食にするために民間調理場の活用が前提。
 全員喫食の検討は、生徒や保護者や学校現場などから意見を聞くとともに、現行の中学校給食への生徒の評価もふまえて行うべき。食の安全と質に対する不安から「民間調理場からの給食なら拒否したい」との保護者の声も紹介しながら、広く関係者の意見を反映して検討を、と主張。

・就学援助入学準備金について
 中学生については入学前の3月に準備金が支給されていますが、小学生も、来年4月小学校の入学予定者から、入学前の3月に支給されることに。
 この件では、共産党議員団は以前から、教育委員会に要望書を提出し早期実現を求めてきました。
 「入学前の支給は評価するが、準備にかかる時期を考えると支給をもう少し早い時期にできないのか」と問い、入学準備は制服代だけでなく、体操服やカバン、靴などを加えると10万円近くかかる場合があり実態に見合っていないと指摘。検討を求めました。

○厚生委員協議会(広瀬議員)

・老人医療助成制度の廃止にともなう問題について
 大阪府の福祉医療助成制度の改変(来年4月から)にともない、市制度を同様に見直し、 9月議会に関係条例の改正等が提案されます。
 主な内容は、老人医療助成制度をなくし、従来この対象者となってきた「精神1級以外の精神通院医療対象者」、「重度以外の難病患者(56疾病)」、「結核患者」を対象から外します。3年間の経過措置が設けられるものの、枚方市では1240人が影響をうけます。
 現行制度では、同じ医療機関での支払いは月2日までの上限がありますが、これを廃止し、新たに調剤薬局でも1薬局あたり1日500円以内で支払いが生じ、月額の負担上限は2500円から3000円に引きあがります。
 軽度の難病患者は見舞金も廃止されるなど、切り捨てられてばかりだと指摘、従来制度の継続を求め、市として救済策が必要と主張。

・公立幼稚園を活用する保育所「待機児解消」について
 通年での待機児解消をめざし、平成31年度当初までに500人の入所枠拡大を図る取り組みが進められていますが、 今回、新たな対策として、入園児童数が定員の50%を下回り、かつ余裕保育室が2室以上ある市立幼稚園で、小規模保育事業を実施するとされました。実施園は、10月末の募集状況を踏まえて決定する予定です。1園あたりの定員は1歳児9人、2歳児10人を原則。
 保育所の待機解消も切実ですが、市立幼稚園では3年保育の実施が求められているにも関わらず市が拒否、定員割れの要因ともなっています。この件は教育を所管する文教委員協議会にも報告し保護者説明も含め丁寧に対応すべきなのに、文教委員協議会には対象園確定後に報告するとしているのも問題です。以前から、通年での待機児解消を目標としながら今年度は4月当初でも北部地域で待機が生じていますが、この具体策に北部が示されていないことにも疑問です。

○建設・環境委員協議会(のぐち議員)

・空き家対策計画の策定について
 今年12月に空き家対策計画を策定するためにパブリックコメントを実施すると報告がありました。
 「計画を広範囲にわたっていて実施していくためには相当の事務量となる。すでに計画を実施している人口16万人のひたちなか市でさえ『空き家対策推進室』という組織がある。枚方市は庁内連携で取り組むと説明しているが、推進するための組織を作るべき」と求めました。
 空き家を公共的課題の解決に活用するとあるが、武雄市では空家の所有者とひとり親家庭等をつなぎ、空家を改修する空家所有者に改修費の一部を助成し、空家所有者は、月額3万円以内で賃貸契約をひとり親家庭と結ぶ事業がある。各部署でこのような活用を、と求めました。

・香里ヶ丘図書館建替えと香里ケ丘中央公園の整備について
 図書館の建て替えと隣接する香里ケ丘中央公園の再整備でのプロポーザル方式での設計事業者の選定結果について報告がありました。
 「設計提案能力が評価されたということだが、今回の提案では香里ヶ丘地域の皆さんが樹木の伐採をやめて欲しいと願い美術館整備を反対した経過というのがまったく反映されていない、なぜこのような提案書が満点の評価を受けるのか」と疑問をていしました。
 3者の中で一番優秀という意味で満点だ、という答えに「提案書では公園に様々なカフェや教室など機能を持たせているが、今後どのように市民の声を聞いていくのか。美術館の時のような一方的なやり方は絶対すべきでない。予定では11月に説明会とあるが、一方的に説明をして要望を聞くだけでなく、その結果である案を示し、意見を求めていくというやり方をするべきだ」と主張。「市民とキャッチボールしながら公園の整備を進めていく」との答を得ました。

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