◎枚方寝屋川消防組合の全員協議会開かれる
　不祥事に対する猛省と危機管理の強化を求める

　消防組合議会全員協議会（議員団からのぐち議員）が７月10日に開かれ、マスコミ報道された『救急車を出動させなかった救急事案』について、新消防本部庁舎建設の経過及び今後の予定等について報告があり、質疑も行なわれました。
　枚方消防署警備課課長が、必要性のない救急車内の消毒作業を部下職員に命じたことにより、一時的に救急車が出動できない状況になった事案について、懲戒処分を行ったと報告がありました。事案の発生は今年１月８日。午前９時30分頃から開始される幹部昇任試験を受験する部下職員が試験開始時刻に遅刻することがないよう配慮し、７時半〜８時まで救急車の消毒作業を命じ、出動させないよう救急車の不適切な運用を行っていたものです。
　７時44分に枚方市駅から１１９番通報。渚救急隊から７時45分出動、７時49分現着、７時50分観察開始、８時01分現出、８時03病院着。
　一方、ＰＡ連携で７時48分に第２報にて枚方消防隊が７時50分に出動し、７時52分現着した。渚からは４分、枚方から２分という時差が生じた。
　救急隊現場到着時、傷病者は市駅待合室にて仰臥位の状態で、駅員によってＡＥＤを装着し胸骨圧迫による心肺蘇生処置を実施されており、この時点で２度目の電気ショックが行われたところでした。その後搬送先の病院で死亡が確認されました。
　のぐち議員は、何故このようなことがおきたのか、人事管理制度に問題が無かったのかを正し、原因究明と再発防止を強く求めました。
　消防長は、二度とこのようなことがおきないように再発防止に努めること。この３年間で１００人も退職する中で人材育成と幹部養成を勤務実態に合わせた形で実施していくなどの方向性を示しました。
　今回の事案は、不必要な消毒作業で救急車を止め、その間に緊急通報があり男性が死亡したと内部通報があって組合が調査し発覚したもの。
　しかし、議員に対しては救急車を止めたことに対する懲戒処分だけを説明するという不十分な対応でした。のぐち議員は、この点についても改めるよう求めました。

あなたのご意見、ご感想をお聞かせ下さい。>>