2003 年 6月議会
6月議会にかけられた議案と党議員団の態度
市民の願いからかけ離れた補正予算
日本共産党は「反対」
中西ひでみ議員
6月議会に提案された一般会計補正予算案の質疑を、中西議員が行ないました。
正式決定ないのに 予算計上許されない 宇山保育所民営化
保育所費のうち、1759万円が市立宇山保育所の民営化にともなう経費です。
中西議員は「まだ正式に決定されていないのに、すでに決められた事として進められるのはおかしい。保育所を選ぶ権利もないのかと保護者の怒りの声が上がっている。保護者に説明を行ないながら、同時に具体的スケジュールまで示す横暴なやり方は許されない。来年4月に間に合わせるために、保護者の合意がなくても無理やり民営化をすすめるのか」と質問。
これに対する福祉事務所長の答弁は「保護者会とも説明会をもった。白紙撤回を求める意見や今後のスケジュールに不安との意見もでている。今後も誠意をもって話し合い行なうことを基本に民営化に取り組みたい」というものでした。中西議員は「子育て経費を削って子育て支援にまわすなどおかしい。先に予算つけて事実積み上げていくことは許されない。この予算を取り下げよ」と主張しましたが、受け入れられませんでした。
利用は有料 公民館的位置付けなし 南部市民センター
南部市民センターの管理運営について中西議員は「有料化するのか。また社会教育施設(こう民間的施設)としての位置付けをしているのか。」と質問。
教育次長は答弁で「受益者負担考慮する。社会教育法にとらわれず、幅広く市民が利用できる施設」とのべ、公民館的位置付けのないことを明らかにしました。
中西議員は「市民と協働するという言葉を使いながら直営からはずす、さらに社会教育施設ではないということでは、ワークショップで汗を流したみなさんの要求とかけ離れている。納得できない」と主張しました。予算案には、ほかに総合文化施設のPFI事業経費や住基カード交付経費などが含まれていることから、日本共産党は「反対」しました。
6月議会一般会計補正予算案に対し、
中西議員が行った討論(全文)
議案第4号
平成15年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第2号)に対して日本共産党議員団を代表して討論を行います。
総額約18億1500万円に及ぶ補正は、今年3月に提案可決された当初予算の肉付けの意味合いをもつものであります。厳しい財政運営の中でも、市民生活に直結した事業施策にどれだけの配分があるのか期待が寄せられた予算でもあります。
その意味で、小中学校トイレ改修費、留守家庭児童会建替え工事費、大気汚染観測局の機器購入、待機児解消のための民間保育所整備費などが計上されたことは一定の評価をするものの、6点にわたって問題があると考えます。
1、「総合文化施設」PFI事業経費費は、後年にわたって市民に大きな負担がかかる懸念があるとして先の代表質問でも計画推進の中止を求めたものであります。
2、公立保育所民営化事業経費は、宇山保育所民営化が現時点で正式決定がされてないにも関わらず、民間に引き渡す際の増改築・引き受け先選定の選考委員会の開催費、さらには引継ぎのための負担金までもが先に計上されていることは容認できません。関係保護者の心情を考える時、この予算は取り下げるべきであります。
3、南部市民センター関連経費は、センター使用を有料とすることを前提としたものであり、また管理運営を「市民参加」という形でボランティアに委ねていく点では、豊かな地域活動の拠点としての公民館を望んでワークショップに参加し運動をしてこられた関係者の思いに大きくそむくものであります。
4、学校給食調理場の単独化にあわせて、民間委託の方向をもっていることは問題であります。
5、住基ネットの本格運用に伴う住基カード(ICカード)は、希望者に限定されたとしても、将来的には一枚のカードで日常生活がまかなわれるという便利さに道を開く反面、個人の行動を含めた情報がコンピュータに蓄積されることに対する不安をぬぐえません。個人情報保護の観点からも交付をとりやめるべきであります。
6、本補正は投資的事業と政策的事業にあてるという市の基本的考えのもとに組まれたものです。市長のマニフェスト・所信表明を貫いている「市の直接事業は職員を削減し、民間にやれるものは民間に」という中身を、第二次行革を前倒しをしてもやりとげる強い意志の反映であります。これでは、国の意向で打ち出される様々な施策をそのまま市政に導入して「市役所の役割は大型の公共事業をすすめ街の基盤整備につとめることであり、市民の生活は自助自立、市民自身で守れ」という考えで市役所の役割を放棄するものと指摘されてもしかたがありません。
以上の理由で、本補正予算案には賛成できないことを表明して討論といたします。
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