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4市リサイクル施設、民間廃プラ工場の建設めぐり、不安高まる
民間工場と4市施設の関係明らか、事業実施は見直しを


 11月26日、北河内4市リサイクル施設組合の定例議会が開催されました。
 寝屋川市では、4市で建設する廃プラスティックの圧縮梱包施設と、この施設に隣接して建設された民間の廃プラ処理工場が周辺環境に与える影響を心配し8万人の署名が寝屋川市議会に届けられるなど、住民の反対運動が続けられています。
こうしたことから施設組合では、専門委員会を設置し、廃プラの圧縮梱包による化学物質の発生に関して検討が行われています。
 定例議会では、専門委員会の検討状況についての中間報告と、組合議員による一般質問が行われました。各市から7人の議員が質問を行い、党議員団からも交野の坂野議員、寝屋川の松尾議員とともに広瀬議員が質問を行いました。

 広瀬ひとみ議員の質問を紹介します。

焼却コストの2倍費やす圧縮梱包コスト
 広瀬議員は、焼却と圧縮梱包のトンあたり処理経費について問い、焼却で約1万3千円、圧縮梱包は約2万5千円、コスト差は1万3千円程度となることがわかりました。

入札前から受託業者がなぜ決まる?
 隣接の民間廃プラ工場で4市のゴミが処理される事を前提に反対運動に取り組まれていることから、入札のしくみを問いました。
 事務局長は、「圧縮梱包後は指定法人に再生処理を委託するが、容器包装リサイクル法のマテリアル(材料)リサイクル優先の入札方式により、処理単価がケミカルリサイクルに比べて高くても、マテリアル業者が受注できるしくみになっている。」と答えました。
 こうしたことから隣接の民間廃プラ工場は、輸送コストがかからない上に、マテリアルリサイクル業者であるため、落札する見込みが極めて高いことが確認できました。

民間廃プラ工場は寝屋川のプラン通りの進出?
 また、寝屋川市が当初から再資源化施設の整備も一体に進める提案をしてきたこと、民間の廃プラ工場が大阪府の「大阪エコエリア構想」に定められており、この構想の策定に寝屋川市も係わってきたことから、施設組合との関係を質しました。
事務局長は、「施設組合とは一体整備と考えていません。」と答えました。これに対し、広瀬議員は、実態は一体に動いていることを指摘し、民間工場も合わせた総合的な環境影響評価の実施を求めました。

過重なリサイクルコスト実施は慎重に検討を
 また、枚方市の場合で廃プラのリサイクル事業費は、収集経費を含めるとトンあたり約12万6千円、年間7億8千万円の事業経費が見込まれており、厳しい財政状況の中で、過重な負担となること。限られた資源をリサイクルして活用することは必要だが、リサイクルさえすればなんでも良いと言うことではなく、多額の費用をかけたものがどのように処理をされるのか、注意を払う必要のあること。
こうした問題を解決するためにも容器包装リサイクル法の改正が待たれること。事業費の精査を行いながら、事業を実施するにしても時を見極めるべきであるこしを主張しました。

 *廃プラのリサイクル手法は、表のように分類されています。

分類 リサイクルの手法 ヨーロッパでの呼び方
マテリアルリサイクル
(材料リサイクル)
再生利用・プラ原料化 ・プラ製品化 メカニカルリサイクル
(Mechankal Recycle)
ケミカルリサイクル 原料・モノマー化 フィードストックリサイクル
(Feedstock Recycle)
高炉還元剤
コークス炉化学原料化
ガス化
油化
化学原料化
燃料
サーマルリサイクル
(エネルギー回収)
セメントキルン
ごみ発電
RDF
エネルギーリカバリー
(Energy Recovery)

 

 


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