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「地方分離」の名で補助金廃止
「三位一体改革」地方自治体への影響は・・・?

地方自治体への国の補助金の廃止・削減問題が大きな焦点になっています。小泉・自公内閣が「三位一体改革」(補助金の廃止・縮減、交付税見直し、税源移譲)を掲げています。
「地方分離」のためといいますが、市民や、枚方市の立場から見たらどうでしょうか。

“ひもつき補助金”というが
8割は社会保障と文教向け


地方自治体向けの補助金(国庫補助負担金=別項)は約二十兆円(〇三年度予算、一般会計分は十七兆五千億円)です。マスコミなどは「ヒモつき補助金」などといいますが、それはおもにムダな公共事業の補助金などの場合です。
 実際は、老人医療、介護、保育所、生活保護などの社会保障関係が61・2%、義務教育費などの教育関係が18・1%で、全体の八割も占めます。これらは、国民の権利である福祉、教育などの一定の水準を保障するために、国が支出しなければならないものです。その廃止、削減は国民生活を直撃する大問題です。
 例えば、義務教育費国庫負担金は約二兆七千億円。小中学校の教職員給与の半分を国が負担しています。これが削られると一学級当たりの児童・生徒数など教育条件に大きな影響を与えます。
小泉内閣の「骨太方針第三弾」(六月に閣議決定)の内容は、三年間で義務教育、保育所など福祉・教育を重点に国庫補助負担金を四兆円削減するものです。その代わりに税源(国税の一部)を地方に移すといいますが、削減分の「八割程度」で、単純計算でも八千億円も減ってしまいます。 また、国が基準を決めている義務教育などは「全額を移譲」としていますが、「徹底的な効率化」が前提です。塩川正十郎前財務相は「八割ぐらいにできる」と発言しています。これでは、差し引きマイナスになるため、自治体は住民サービスを維持するのにますます厳しい状況となってしまいます。
  

本当の地方分権を実現するために
ー日本共産党の3つの提案ー


ムダな公共事業の補助金やめ住民サービスの財源ふやす
日本共産党は、自民・公明両党や民主党とは違って福祉、教育など住民サービスを守るために必要な国庫補助負担金の廃止・削減には反対です。やめるべきは「ひもつき補助金」の中心になっているムダな公共事業への補助金です。この補助金をやめて、その分を地方の税源に移すことによって、自治体が自由に使える財源を増やすよう提案しています。

税源移譲をすすめ、地方交付税を拡充
 自治体の財源を拡充するため、所得や資産にかかる税を中心に税源移譲をすすめます。税源を移譲されても、人口や会社が少ないなど課税対象が少ない自治体では財源が不足するところも出てきます。そのため、自治体間の財政格差を埋めるなど地方交付税の「財源保障・調整」の仕組みを充実させて、自治体の財源を保障していくことを提唱しています。

「総合補助金制度」導入し、ムダを省く
 「ひもつき補助金」は、政治家や官僚が「口利き」「個所付け」で介入しやすくなっており、ムダな公共事業の温床になってきました。日本共産党は、これらをきっぱり整理・縮小することを主張。かわりに自治体がみずからの基準と裁量で、効率的に事業がすすめられる「総合補助金制度」を導入することを提案しています。



暮らしに直結こんなに      
   おもな国庫補助負担金
(03年度予算、億円)

【社会保障関係】
老人医療給付費負担金     22,615
療養給付費等負担金(国保)  18,580
生活保護費負担金       15,132
介護給付費等負担金       9,662
老人保健医療費拠出金負担金   9,315
児童保護費等負担金(保育など)7,662
児童扶養手当給付費負担金 2,558
在宅福祉事業費補助金 1,118

【文教関係】
義務教育費国庫負担金 26,571
公立養護学校教育費国庫負担金 1,308
私立高校等経常費助成費補助金 1,002

国庫補助負担金とは
  国庫負担金と国庫補助金があります。国庫負担金は、法令にもとづいて国に支出を義務付けているもの。国庫補助金は、特定の事業や事務を奨励するものですが、私立学校への補助金など、福祉、教育の制度

 

 


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