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通報（内部告発）者に不利益なし
職員等公益通報制度…千代田区


　党議員団は４月23日に東京都練馬区、24日に文京区・千代田区を視察。各視察内容を報告します。

　千代田区では職員等公益通報（内部告発）制度を２００３年８月に施行し、独自の公益通報制度を実施しています。
　この条例では、区職員や受託・請負業者の従業員が行政執行上の違法あるいは不当な事実に出会ったときに、是正のために外部に設置した行政監察員（弁護士）などに通報できるようにし、また通報したことにより不利益な取り扱いを受けないこととしています。
　通報先となる行政監察員は２名の弁護士です。
　行政監査員は、区から独立しており、内部告発者を保護することと職員の名前等が上司などに漏れることがないとされています。
　公益通報制度は透明で公正な区政運営できることが目的です。通報できるのは職員だけでなく、臨時職員や指定管理者、受託請負業の従業員も含まれます。
　枚方市のコンプライアンス（法令遵守）条例は、市民に対する事後的な救済ではなく、自治体の運営に法令遵守の制度・仕組みを組み入れたものです。
　これまでは事実を覆い隠してもでも組織を守ることが、上司などのとるべき行動であるかのようにいわれてきた一面が一部の組織にあった。不正を是正しないままでいくと市民にとってはマイナスです。
　内部告発者は裏切り者ではなく市民への貢献者だといえます。
　枚方でも必要な制度です。

学校給食は教育活動の一環
小・中全校自校方式で…練馬区

　練馬区には、小学校が69校、中学校が34校あり、うち単独調理64校、センター方式17校、親子方式12校です。
　練馬区は、自校方式の給食は食育の「生きた教材」であり、学校ごとのきめ細やかな調理ができ、食に関する指導の充実を図られると全校自校調理化する計画をすすめています。
　しかし、なかには敷地面積が足りないなどの理由から敷地内に調理場を建設することができない学校があり、こうした学校では「親子方式」で中学校給食を実施することとしています。親子方式とは、小学校か中学校どちらかの給食調理場を利用して２校分の調理を行い、配送するものです。
　この方式では建設コストが、押さえられることもメリットだと言われていますが、練馬区ではあくまでも自校方式が基本で、できない条件のところだけこうした親子方式を採用するとのことでした。親子方式でも、センター方式とは調理する食数が大きく異なるため、アレルギー対応についてもきめ細やかに除去食や代替食を含めて対応することが可能だと語られていました。中学校給食の実施は、当然行うべきことです。
　未だに実施されていない枚方は極めて遅れています。

区民参加、議論の保障、徹底した情報公開で策定
公立保育所は大切に維持…文京区の「保育ビジョン」

　文京区では、行財政改革プランの中で、公立保育所の民営化が盛り込まれたことを契機に、保護者と話し合いを行いました。
　民営化を決める前に、保育所を利用する家庭だけでなくすべての子育て家庭が安心して暮らせる「保育ビジョン」の策定が必要だということで作業をすすめてきました。
　平成18年に、一般公募も含めて20人の委員で「ビジョン策定検討委員会」を設置。４つのワーキンググループで議論を行い、区民へのアンケート調査を行って、さらに議論を重ねるという形で提言をまとめました。
　ビジョンでは（1）子どもの育ちを見通した豊かな乳幼児期の保障（2）子育て支援・親の支援（3）親の就労・多様な生き方（4）保育機能の中核としての保育園という４つの柱をたてて、子育ての方向をまとめています。その中で公立保育所の役割の重要性を強調し、公立園は子育て拠点として一層大事に維持していくと結論づけています。
　文京区では、各審議会に４分の１の公募委員を入れるというルールをもっています。子育て世代が多く参加し意見が反映された内容となっています。
　住民参加の基本が根付いている点でも学ぶ事は多くありました。


 　
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