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「枚方テーゼ」打ち消す社会教育委員会議答申(案)
次回開催予定なし、このまま決定か?


 6月27日の社会教育委員会議が開催され、社会教育行政のあり方について答申(案)が示されました。
 答申(案)の主な内容は、以下のとおりです。

 枚方市教育委員会が所管する社会教育行政の基本的な考え方と内容について答申する。
1.社会教育行政の基本的な考え方
 今後重視すべき社会教育の観点として、国民全体の人間力の向上、新しい公共の視点の重視、人の成長段階ごとの政策の重点化の3点がある。それを踏まえて、社会教育行政のあり方について、いくつかの点を指摘する。
 その第一は、社会教育行政の役割を「生涯学習」推進の一翼として捉え、学習する主体を育てるための基礎的な部分を担うこととし、学んだことを通じて行政と協働しながらまちづくりに関わる市民を育てることをめざすべきだと考えるが、枚方市の生涯学習は、これまでの市民主体の社会教育を基礎に推進すべきものであることから、本来の社会教育の存在意義が決して失われたものでないことを確認しておく。
 次に、社会教育行政が担う基礎的な部分とは、「人が地域で生活するのに必要な基礎的・実際的な知識や技術」という公的社会教育が中心的な領域となると考えられる。すなわち、枚方で住み、学び、働く市民に対して、世界の一員として日本社会の中で、枚方の地域社会で生きていくために必須の基礎的・実際的な知識や技術を身につけさせる教育を中心とすべきである。
 第三に、公民館が再編された生涯学習市民センターはもちろん、ラポールやメセナ、市民会館、学校などの公共施設においても必要な社会教育(社会体育、青少年活動、図書館サービス等を含む)をしっかりと実践するとともに、その際には教育委員会のイニシアティブを積極的に発揮すべきだと考える。

「枚方テーゼ」を否定し
強制と押し付けの社会教育へ・・・


 会議では、答申(案)が示され各委員から意見が述べられたが、この意見をまとめ、あらためて会議を開くのではなく、持ち回り協議で最終答申を確認するとして解散しました。
 このことは、
(1)実質2回だけの会議で答申をまとめたこと。
(2)十分審議されず、会議を開かず非公開で答申案がまとめられる。
 これは昨年秋の社会教育委員会議と同じように市長自らが反省した「拙速なやり方」を再び繰り返しています。
 内容を見ても、学びに限定し、行政が必要とする知識を身につけさせ、市民を「協働の担い手」に育て上げるというもので、極めて問題です。
 自主的精神を重んじる教育基本法を引きながら、強制と押し付けの社会教育へと変質させる。市民の自主的で自由な学びによって培われてきた枚方の社会教育を、行政主導の社会教育に変えるもので、「枚方テーゼ」の精神を根本から打ち消すものとなっています。


 


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