2002 年 9 月
介護保険制度の改革を求める意見書
介護保険制度は、本年度で3年目を迎えましたが、制度の着実な普及と発展が見られる反面、当初懸念された問題を初め想定外の問題が浮き彫りになりつつあります。
施設介護と在宅介護の負担格差等のため施設への入所希望者が激増するとともに入所の長期化が進み、老人保健施設や特別養護老人ホーム等の役割とその分担が不明確になっています。また、ショートステイの不足も目立ち、リハビリ体制の欠如に加えて、施設に余裕がなく緊急入所が困難な状況にあります。さらに、農山村等の過疎地は、施設や事業者の進出が難しく、保険あってサービスなしの地域も多くあります。
よって、政府は、制度改革を視野に入れ、下記の施策を推進するよう強く求めます。
記
1.激増する施設入所へのニーズに対応するため、特別養護老人ホーム等の施設を確 保しつつ既存施設及び各種新型施設の整備を促進し、きめ細かな助成を行うこと。
2.在宅介護報酬の改善や過疎地等への特別加算の引き上げ等を図るとともに、ショートステイ及びリハビリ体制の充実と、そのための人材養成を強力に進めること。
3.訪問介護利用料を10%一律負担から所得に応じた段階的負担にするなど、低所得者の負担軽減の抜本策を講じ、そのための助成を行うこと。
4.国庫負担分25%のうち調整費5%を別枠にし、全体を30%に拡大すること。
5.要介護認定の更新期間を6カ月から1年に延長するなど、効率化を推進すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成14年9月27日 枚方市議会議長 中 村 巧
〈提 出 先〉 厚生労働大臣
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