2002 年 9 月
食品品質表示制度等食品の安全性確保を求める意見書
本年初頭の雪印食品から最近の日本ハムと、我が国有数の食品企業による食品表示偽装事件が連鎖的に発生しています。これらの事件は、食品表示に対する国民の信頼を大きく失わせるとともに、食品そのものの安全性と品質に対する消費者の不信感を増大させています。また、一方で、中国産輸入冷凍ホウレンソウから残留農薬が最高で基準の250倍も検出され、また輸入健康食品による死亡事件等も発生するなど、輸入食品による健康被害が大きな社会問題になりつつあります。
よって、政府は、食品の安全性確保と信頼できる食品品質表示制度の確立を図るため、下記の措置を講じるよう強く求めます。
記
1.食品の安全性確保に関する包括法として「食品安全基本法(仮称)」を早期に制定し、食品の安全性強化と信頼できる食品品質表示制度の確立を図ること。
2.内閣府に設置予定の食品安全委員会においては、国民、消費者の代表を必ず参加させるとともに、各省庁の連携と必要な予算の確保を図ること。
3.食品衛生法に基づく残留基準値が未設定の農薬、食品添加物等について、早急に基準値を設定するとともに、消費者を含めた監視体制の強化を図ること。
4.健康被害の原因となる輸入食品や禁止農薬等を使用した輸入商品のチェック体制を強化するとともに、食品のトレーサビリティ(原材料や生産・輸入等の履歴追跡)を行い、輸出国に対し是正措置を求めること。
5.原産地表示の徹底やにせ表示に対する罰則の強化を図るとともに、品質保持期限と賞味期限の表示など国民にわかりにくい表示等の是正を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成14年9月27日 枚方市議会議長 中 村 巧
〈提 出 先〉厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大臣
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