公立幼稚園五園廃園で
遠隔地への通園に苦労する保護者
決算特別委員会での伊藤議員の質疑の内容を報告します。
平成15年3月で公立幼稚園5園が廃園され、公立幼稚園を希望する保護者はいま、時間と手間をかけ、遠い公立幼稚園に通っています。
また、廃園時、子どもの送迎に車を使用しても良いとのことでしたが、実際には駐車スペースがなく、車による送迎は難しい状況です。
伊藤議員は、「大人が子どもの大切な場所を奪った」ことになる廃園問題についての見解を尋ねました。
教育委員会は、「廃園は、定員割れや公立私立間における保護者負担の格差是正などやむを得ないと判断した」と答弁しました。
伊藤議員は、「今度、親子の心に傷を残す廃園はするな」と要望しました。
退会の多い留守家庭児童会
魅力ある児童会へ実態調査を
留守家庭児童会は、子ども達にとって生活の場であり、第二の家庭でもあります。子ども達は、放課後「ただいま」と言って児童会に帰り、指導員の指導のもとで宿題をし、おやつを食べ、同学年、異学年の仲間と遊びます。そのような場であるからこそ、親は安心して通わせ、安心して仕事が出来るわけです。
「児童会に行きたくないやめたい」という子があとを絶たず保護者は困っています。
伊藤議員は、子ども達にとって魅力のない児童会の実態や、通会が必要な状況にあるにもかかわらずやめていく児童数などを正確に把握し、その解決に取り組み、親が安心して働ける環境を作るよう求めました。
青少年課長は、「これまでも事業の目的に添った運営に努めている」と答弁するのみで、解決に向けた取り組みを示しませんでした。
奨学金の支給認定率を上げよ
大学生への制度拡充も要望
枚方市奨学金は高校生に公立月額四五〇〇円、私立月額六五〇〇円を支給する給付制度です。
伊藤議員は、「長引く不況の中で親のくらしが大変で子どもが教育を受ける権利も十分に保障されない状況があるので、枚方の奨学金制度は、大事なものである。しかし年々予算の減額で認定率が下がり、平成15年度は50%になっています。認定率を上げるためには予算の確保が必要だ」と質問しました。
児童・生徒課長は「平成12年度からの財政再建緊急対応策による節減で増額は困難だが、大阪府の育英会奨学金や公立高校の授業料減免制度も周知していきたい」と回答。
伊藤議員は奨学金を必要とする大学生も多いことから制度の拡充も要望しました。
年度 |
受給世帯の最高所得
(新規受給者) |
申請者 |
認定者 |
認定率 |
H10年 |
約457万円 |
552 |
454 |
82% |
H11年 |
約293万円 |
737 |
420 |
57% |
H12年 |
約279万円 |
705 |
412 |
58% |
H13年 |
約220万円 |
742 |
346 |
47% |
H14年 |
約207万円 |
668 |
338 |
51% |
H15年 |
標準課税額2万5千円以下 |
658 |
329 |
50% |
(10〜14年度は■所得)
広報での自衛隊募集はやめよ
府下1/3自治体が載せていない
日本共産党議員団は、平成8年に「自衛隊から自治体に様々な協力依頼があった時には『拒否すべきだ』」と市長に抗議をした経過があります。
イラク戦争をきっかけに自衛隊は大きく変貌しますます憲法違反の様相を強めています。
伊藤議員は、「市長への影響の大きい広報ひらかたの自衛隊員募集記事はやめるべきだ」と市長の見解をたずねました。
市長は、「本市の防災訓練で自衛隊の出動派遣を求め協力を得ている。
広報への募集記事の掲載については、法定受託事務として対応していく」との答弁でした。
伊藤議員は「府下33自治体のうち11自治体が広報に募集記事を載せていない。非核宣言をしている都市として市長の判断でやめることができるはず」と発言しました。
北河内労働者福祉協議会=連合事務所
不正常を追及し、市長の政治姿勢をただす 市長「調査は、正すべきものは正す」と答弁
野口議員は10月8日に行われた決算委員会で、緊急地域雇用創出特別基金事業の「失業者生活再建支援事業」について、必要な事業であり、今後の事業実施を強く要望しました。しかし事業受託団体である北河内労働者福祉協議会が連合大阪北河内地域協議会の事務所をかねていること、労働者福祉協議会にメセナ枚方を使用料を減免して使用させていることなどを追及し、連合大阪と市長との不正常な関係についてただしました。
15年度にこの事業を受託している北河内地域労働者福祉協議会は「連合大阪北河内地域協議会」の事務所をかねているということを市長は知っていたのかと質問しました。
決算委員会に臨むにあたって、緊急地域雇用創出特別基金事業を調べ、「失業者生活再建支援事業」があり、その実態を調べ始めました。
その受託事業者である労働者福祉協議会という私が聞いたことのないこの任意団体を調べていくと、連合大阪のホームページに行き、「北河内地域協議会」をクリックすると「サンプラザ1号館201号」というように出てきました。労働者福祉協議会が平成14年まで入っていた場所です。
そして、この連合大阪北河内協議会の電話番号に電話すると「労福協です」と応対され、改めて「連合大阪の北河内地域協議会ですね」と聞くと「そうです」と答えられました。
「住所は?」と訪ねると「新町2丁目1の5、メセナ枚方1階です、」と教えてくれました。このことからも労働者福祉協議会の事務所が連合大阪北河内協議会の事務所をかねているということが理解できます。
このことを市長は知っていたのか。連合大阪と市長はどんな関係なのかと質問しました。
連合の事務所がメセナ枚方の中に
市長は1997年、平成9年7月7日に連合河北地区協議会と政策協定を結び、定期的に政策懇談会を持つとしています。
そして同年9月に北河内労働者福祉協議会が設置されています。翌年の平成10年9月からサンプラザ1号館の201号室の一部を事務所として使用を許可し、さらに14年の7月17日からメセナ枚方の使用料を減免し、15年度決算で年間14万円の高熱水費と清掃料金を面積按文で負担し、使用している。これは明らかに市長がこの団体を特別扱いしているということではないですか、なぜ特別扱いしているのか市長に質問しました。
副市長答弁
労福協は、北河内地域における勤労者の福祉活動を総合的に推進する目的で結成され、公益性のある団体として北河内7市長で運営助成をしている。本市の勤労行政の補完的組織として連携を図っている。
公益性のある団体とは法で定められた公益法人かNPO法人のことをいうものだ。
労働者福祉協議会という団体は任意団体だ。メセナ枚方を他のNPO団体や労働組合が使うときは使用料を支払っているのにこの団体だけ無料なんて市民に説明できるのか。公益性のある団体は使用料を減免するということなら、広く市民に知らせて申請できるようにすべきだ。
そして労働者福祉協議会が特定の労働組合の事務所として使われていることは大きな問題だ、市民の財産である市の公有財産が不法に使用されていることは重大な問題です。
不正常な状態を正すべきだと追及しました。市長 調査し、正すべきものは正していく。
この事実が確認できたら、使用料の遡及請求や不正常な使用実態を相手に認めさせ、正常な運営に是正する誓約書を市に対して出さすなど、指導をするべきだ。
昨日の決算委員会で市長は行政の透明性を高めると答弁していた。市民や議会に対して説明責任を果たすべきだと、市長に対してきっちりとした調査、市民と議会への報告を求め、確認しました。
また労働者福祉協議会が失業者生活再建支援事業を12年度以来最初から隋契で受託していること、その事業実施に際して、公費である補助金の使途不明瞭であるなどの実態を追及しました。
今回の問題は今の枚方市政を象徴している問題です。公務を外部に出して行く各種団体への依頼業務や民間委託やなどを市として責任を持って見守る体制、バックアップができていない。2つめに、15年度に労福協で不正常な運営がれていた。そのことに一般職員の手が届かないということ、これが今の中司市長の実態であることを指摘し質問を終わりました。
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