構造改革路線の継続、
不正への甘い対応は許されない
平成20年度の決算審議が、10月14日から5日間の日程で行われました。日本共産党議員団からは西村議員、中西議員、広瀬議員が決算委員として質疑を行いました。今号では、広瀬議員と中西議員が行った主な質疑内容を報告します。
庶民負担増やセーフティーネットの廃止を求める
構造改革路線の転換を
新自由主義路線にもとづく経済至上主義や格差と貧困を拡大してきた構造改革路線に大きな批判が渦巻く中、平成20年度は構造改革アクションプランの見直しが竹内市長のもとで行われました。見直し後のプランは、前プランに比べ全体に曖昧な表現がとられてはいるものの、引き続き保育所民営化や養護老人ホーム菊花寮の廃止を推進し、財源確保策として保育料の引き上げや、家庭ごみの有料化など新たな受益者負担求める方向性を示し、職員削減については前プランの目標値をそのまま継続しています。
こうしたことから広瀬議員は「菊花寮などのセーフティーネットの廃止や、庶民負担を増大させることについて市長自身はどう思っているのか。」と問いました。
竹内市長は「市を取り巻く環境の変化に対応し、役割を発揮していくためには、市役所内の内部努力と合わせて市の施設あり方や、受益と負担の見直しをすすめることも避けて通れない課題。捻出した財源で41万市民を見渡した市民福祉の向上、教育や子育てや市民生活の安全・安心に努めたい」と答えました。
助け合う街づくりへの転換を
広瀬議員は「平成20年度は保育料の引き上げが検討されたが、経済状況から見送られた。しかしプランでは、現行保育料が国基準や府下でも低い水準にあることから引き上げようとしているが、少子高齢化が進行するなかで住宅都市である枚方市が税収を確保しようと思えば、子育てや、介護背策を充実し、街の魅力を高め、税収の確保をはかる事も大切だ。
自己責任、受益者負担、といった構造改革路線からともに支えあい、助け合う街づくりへの転換すべき」と求めました。
職員削減のなか市民サービスの水準は
本当に守られているのか
広瀬議員は、「10月号の『広報ひらかた』には、「市民サービスの水準を確保しながら平成25年4月までに正職員を770人削減、5年間で目標の約7割を達成」と大見出しで書かれているが、サービス水準は本当に確保されているのか。
生活保護課のケースワーカーは平成20年4月1日時点で9人、21年6月では13人も不足し、120件(国が示す標準は80人)もの担当を抱えているケースワーカーもいる状態だ。ケースワーカーの不足は深刻な状況で、多忙化のなかで職員が本来の役割である自立支援をしたくても出来ない状況にある。
子育てが困難な家庭への支援などが強く求められているのに公立保育所で働く正職員は49%と5割を切る状況だ。
また、今後とも自然災害の増加が心配されるが、下水作業員は平成19年から21年には2割も減少し、消防の現場でも消防士が不足している。危機管理、市民の安全を守る現場でもこうした状況が生まれており、人事計画の見直しを行うべき」と問いました。
木村人事課長は「構造改革アクションプランとの整合性を図りつつ、市政を取り巻く状況を勘案しながら、柔軟かつ弾力的な職員配置に取り組む」と答え、見直しの意思のないことを表明しました。
公金の私的流用でも返すつもりなら
枚方市役所は「横領」と言わないのか
枚方市が昨年度に生じた職員の横領事件を「一時私的流用」と言う言葉で曖昧にし、甘い処分を行ったことについて広瀬議員は、「枚方市では、公金を個人が使っても、後で返す気持ちがあれば横領とならないのか」と問いました。
人事課長は「一般的には横領の要件にあたる」と答えました。
広瀬議員は「基準に反する甘い処分は許せない」と述べました。
【その他の質疑内容】
○予算編成について
○市長公約について
○市政の透明性について
○人権協会について
○DV被害者支援について |
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